2012年7月26日木曜日

ダークナイト・ライジング公開直前覚書 その3


その3 バットマンとブルース・ウェインの二面性について、つらつらと。

 ダークナイト・ライジングでは、ビギンズでクローズアップされていたブルース・ウェインの過去が大きく関わってくるということだ。というか、アメリカでの公開後は、むしろライジングはビギンズのやり直しだとさえ言っている。ブルース・ウェインの過去のトラウマをブラッシュアップしつつ、バットマンとしての生き方を何らかの形で終わらせるまでが描かれるのだと思う。
 まぁありがちな設定かもしれんが、それをどう描くか、に期待したい。

>バットマン・ビギンズでのレイチェルの言葉
バットマン・ビギンズで、焼失したウェイン邸の前でレイチェルが言ったセリフがある。
  「ブルースは戻って来なかった、この顔こそ、仮面なの。」
ここで、バットマンとブルース・ウェインの二面性が初めて示唆されてたんじゃないかと思う。それに加え、こんなセリフもある。ブルース・ウェインが高級レストランを買い取って水槽で美女と遊んだ後で、バッタリとレイチェルに遭遇してしまった場面。
  「人の本性は行動に出るのよ」
という何とも痛いセリフ。それに対してブルース・ウェインは、バットマンとしての行動でもって、その意見に答え、評価を得ようとした。だからコウモリ姿でレイチェルに対して同じ言葉を発したわけだ。
 しかしそれでは、「バットマンの正体はブルース・ウェイン」ではなく、「ブルース・ウェインの正体はバットマン」という定義の仕方をせざるを得ない。すなわち、バットマンとしての思想こそ、ブルース・ウェインの内面にあるということ。レイチェルにとって、バットマンとしての思想を前提とした今のブルース・ウェインはバットマンが被った大富豪としての顔であり、レイチェルが愛した人間とは、もはや別の存在となってしまったわけだ。

> ダークナイトでのスケアクロウの言葉
 スケアクロウことキリアン・マーフィは、ダークナイト・ライジングでも出演するという情報が以前あった。それを聞いた時思い当たったのが、ダークナイトのストーリー序盤でのスケアクロウのセリフ。
  自警市民「あんたを手伝いたいんだ!」
  バットマン「助けなど要らない!」
  スケアクロウ「私の診断では違うぞ」
 恐らくこの時点で、スケアクロウ=ジョナサン・クレインは、精神科医として、バットマン=ブルース・ウェインの内面が相当におかしくなっているのをすでに見ぬいていたんだね。ダークナイト・ライジングで、その辺の詳細な意図が明らかになるのではないかな、と。

>ダークナイト・ライジングTVスポットでのアルフレッドの言葉
 「あなたはもうバットマンではない」
ダークナイト・ライジングのストーリーは、ダークナイトから8年後の事だという。バットマンとしての活動を休止していたブルース・ウェインは、その長期休暇ゆえ?か、既に二面性を失っていた?それとも、バットマンとしての闇の心を内に潜め、二面性を維持したまま、バットマンを引きずって隠居していた?
 


 さて、明日の先行上映から、事実上の一般公開となるダークナイト・ライジング。
幼い頃にコウモリだらけの井戸に落ち恐怖し、両親を悪党に殺害され、あまりに大きなトラウマを引きずり続けた大富豪の末路とは・・・?
 IMAXシアターでの先行上映一発目で鑑賞予定なり。


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