2013年7月7日日曜日

西島秀俊主演、アミール・ナデリ監督『CUT』。 主人公・秀二の兄が、ヤクザの身でありながら秀二の自主映画資金のために借金をし、殺さ...





西島秀俊主演、アミール・ナデリ監督『CUT』。


主人公・秀二の兄が、ヤクザの身でありながら秀二の自主映画資金のために借金をし、殺された。秀二はその借金を肩代わりすることになるが、その返済のために、「殴られ屋」になることに・・・。


この映画、秀二がクライマックスで叫ぶ言葉が、そのまま監督が言いたい事を表している。ストーリーとはほとんど関連が無いセリフなんで、「あんたコレが言いたかっただけだろ!」って感じ。


秀二「映画の芸術的側面は、死に絶えようとしています。カネに塗れた、表面だけ映画のフリをしたニセの映画たちによって、映画は抹殺されようとしている。シネコンに巣食っている、あのカネ儲け主義の糞野郎どもの手から映画を取り戻し、もう一度、映画を蘇らせてください。そのためには、本物の映画を観ることです。


かつて映画は、真に芸術であり、同時に真に娯楽であった。我々は、それを知っていたはずです、思い出してください。今がその時だ。現在、シネコンにかかっている映画は、ほとんどが娯楽映画です。娯楽映画はいくらあってもかまわない。だがそのせいで、本物の映画を観る機会が無くなること、そのことだけは許してはならない。本物の映画には、カネでできた有りもしないニセの映像なんではなく、本物の人間の肉体と魂とで出来た本物の映像があります。現在も、真の映画とは何か、そのことを考えて映画を作り続けている監督が、世界には数多く存在します。彼らの映画を、映画館に観に行ってください。そこには、真実が、芸術が、そして真の娯楽があるはずです。映画館に、真の映画作家の作品を観に行ってください。本物の映画、もう一度、観直してみてください。映画は必ず蘇ってくれます。映画は我々と同様、自由にこの世界に存在しなければならない。本物の映画とは、そういうものであるはずです。」


これ、先日のショートショートフィルムフェスティバルでアミール・ナデリ監督がトークショーで熱く語っていた内容そのまま。


こうやって改めて聞いてみると、なんという一人よがり。あのストーリーも、監督自身の思想をちゃんと理解していないと全く面白くない。安易に人には勧められないなぁ。


でも、少なくとも僕には、十分に伝わった。一人よがりで全く問題なし。僕は感動した。




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