2012年5月2日水曜日

全てはここから始まった「バットマン・ビギンズ」


 昨日公開のダークナイト・ライジング最終予告編に感化され、久々にバットマン・ビギンズを鑑賞。本作の鑑賞は、劇場公開時以来。なんだかんだで、7年弱の月日が経ってしまった。




<ストーリー> ーallcinemaより抜粋ー
 ”大富豪の家庭に育ったブルース・ウェインは少年時代、井戸で遭遇したコウモリの大群に圧倒的な衝撃を受け、またさらには彼の両親が目の前で殺されて大きなショックを抱え込む。やがて父の遺した企業を受け継いだブルースだったが、強いトラウマと親の仇への復讐心は消えず、犯罪者の心理を知るため自ら罪人となる。そんな彼はある日、デュガードという男と運命的な出会いを果たし、不正と闘うことを決意。そして彼の薦めにより、ヒマラヤの奥地に潜む“影の同盟”なる自警団のもとで心身を鍛え、心の闇を解放する。こうして彼は、ゴッサム・シティへと舞い戻って来る。街は悪の組織と暴力がはびこり、腐敗が進んでいた。自らの使命に確信を持ったブルースは、全身黒いコスチュームを身に纏ったバットマンとなり、巨悪と対峙する道を選ぶのだった。”


 ダークナイト・ライジングがここまで期待されているのは、前作ダークナイト(主にはジョーカー)の壮絶な高評価があってのもの。シリーズ一作目であるバットマン・ビギンズは、公開当時それほどの注目を集めていなかった。自分もビギンズ初見の際には、「まぁ、こんなもんね」なんて感想を持ったものだ。
 その評価は、今回改めて鑑賞しても変わらなかった。意味があるとすれば、「ダークナイト伝説"前後編"へのプロローグ」として、かな。十分楽しめることは間違いないんだけども、シナリオが若干弱いね。すごくツボに来るセリフもあるのに、どうも全体を通してバタついていて、まとまりが無く、軽い印象を与えてしまう。もうあと一息練りこまれていれば、重厚感のあるシナリオになったはずなんだけども。もう少し上映時間を確保出来ればよかったのにな・・・。

 俳優の演技で言ったら、クリスチャン・ベイルとゲイリー・オールドマンの雰囲気が「昔」っぽかった。言い換えるなら、演技の幅がまだ狭い様子が伺えた。なんだかタイムスリップした気分だ。
 クリスチャン・ベイルが狂ったブルース・ウェインを演じている姿がアメリカン・サイコのパトリック・ベイトマンを思い起こさせたし、静かに話す様子はリベリオンのジョン・プレストンを見ているようだった。
 かたやゲイリー・オールドマンは、幼少時のブルース・ウェインを慰める際の演技で、ブルースを安心させるために小さく笑いかける表情をするんだけど、その表情がどうにも”裏があるような笑い方”で、レオンやエアフォース・ワンを思い出してしまって、「ああ、ウェインは今にも首を絞め殺されてしまうんじゃないか」なんて冗談混じりに恐怖してしまった。
 この2人にとって、ノーラン・バットマンは俳優としてのキャリアを広げるキッカケになってるはずなので、昔の演技スタイルが本作にはまだ滲み出ていたんだろうか。

あと、なんというか、キレキレのキリアン・マーフィを久々に見た。
「コレだよコレ!あんたはこの演技が一番だ!」
と心で叫んだ。



0 件のコメント:

コメントを投稿