2011年12月17日土曜日

マネーボール (4.3/5.0)

今日はマネーボールを見に行った。
とても良い作品だった。

主人公ビリー・ビーンことブラピは、低資金の弱小MLBチーム、アスレチックスのGM。
選手を雇ったり解雇したりトレードをする「人事」を任されている。
しかし、
例えばヤンキースのような高資金人気チームにはスター選手をお金で集めることができるが、
アスレチックスのようなチームは、安い若手や平凡な選手しか集めることができず、限界を感じていた。

そんな中で彼は、統計理論に基づく「出塁率の高い選手を優先起用する」という方針を仲間と共に打ち出し、新たなチーム作りを始めた。
チームの同僚から大きな批判を浴び、結果も出ない日々が続く。
彼は迷いや怒りに悩みながらも、正面からベースボールと向き合い、やがて反撃の時を迎えることになる・・・


この映画の欠点は、野球の描写が微妙なところ。
でも正直、そんなことはどうでもいいんだ。
この映画のテーマは、野球を通じて彼が体現する「答えのでない迷いに立ち向かう信念」だからだ。実際、ブラピが悩み悶え苦悩するシーンの多いこと多いこと。


この世には、完全無欠の心を持った人なんてのは何処にもいない。

自分は正しいと思う。
でも結果が出ない。
人からは批判を受ける。
本当に自分は正しいんだろうか。


そんなふうに日々惑い、人は生きている。
しかし、幾らこの先どうなるのかわからなくても、前に進むしか無い。
ビリーは野球を通じて、人と同じようにソレを感じ、信念でもって突き進んでいく。彼の悩みは野球の枠を超えて、鑑賞者の共感を捉えるのだ。

彼が試合を見ないことでジンクスを避ける描写、彼の弱みが出ているところだね。
そう、彼にだって弱点はある。人はみんな、弱い所がある。
でも、自分を信じるなら、結果が予想できない中でも、自分で舵をとって進まなきゃいけない。

そう語る映画だった。

こういう人生論的映画には弱いので、なかなかシビれたね。




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