2011年12月29日木曜日

シナリオは正義 M:Iゴースト・プロトコル(4.4/5.0)

<ネタバレ注意>

今日見た映画は、ミッション・インポッシブル〜ゴースト・プロトコル〜。
シリーズ最高傑作との呼び声が批評家から上がっているという今作。とても期待をしながら観ていたが・・・、期待通りで安心!非常に良かった!

驚くべきは、物語中盤の時点で既に「満腹感」を味わってしまったことだ。
予告、CM等のプロモーションで、さもメインイベントのようにアピールしていた「ドバイでのノンスタント宙吊りトムクル」。しかしこれは中盤の噛ませアクションに過ぎず、あれと同等もしくはそれ以上の緊迫がその後で待ち構えていた。全て見終わった頃には、満腹を通り越した真の満足感が待っていたのだ!これはダークナイトの時に感じた感覚に似ているね!

上記の様な時間軸上のバランス配置を成功させたのが、白熱・緊迫のシナリオだ。
単にピンチを描いただけで簡単に白熱展開を演出できるわけが無い。今回すごく効果的だったのが、「出来レースではなかったこと」じゃないかな。言い方を変えるなら、「ザ・ハリウッドスター・トムクルが泥臭かったこと」だとも表現できる。今までのミッション・インポッシブルは、ミッションをこなす際、ある程度の妨害を受ける中でもミッションを完遂することによって、トムクル=イーサン・ハントのスター感を演出する感じのエンターテイメントだったように思う。しかし今回のトムクルは、想定外の事ばかり起こってトラブルばかりだし、ミッション大失敗するし、トムクル自身もあちこちケガするし・・・(挙句ラストは足首骨折!)。トムクルのスターとしてのブランドに媚びず、真っ向から痛々しいキャラクターを演じているところに泥臭さを感じ、結果、手に汗握る展開を演出できたんだと思う。これに似た手法をとっているのが、ダニエル・クレイグ版007だろう。

あと個人的に嬉しかったのが、ジェレミー・レナーの参戦、およびサイモン・ペッグの再演。トムクルの脇を固める、他の映画では主役をはった俳優が、主役級に個性のあるチームメンバーとして非常に良い形で参加していた。不可能なミッションを、チームプレーで完遂したラストの快感はたまらない。まるで七人の侍のような感じだ。こういう展開は「みんなが貢献者」として映るので、普通の観客も感情移入しやすいんじゃないかなー。

というわけで、非常に良質なスパイアクション映画だった!番人にオススメ!


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