2012年2月28日火曜日

シャーリーズ・セロン真骨頂「ヤング≒アダルト」


昨日土曜日に見た「ヤング≒アダルト」
この邦題、どうかなーって思う。作品のテーマをヘンに捉えてる。



 ちなみに、USポスターの「Everyone gets old. Not everyone grows up.(人は皆年を取る。しかし皆が「成長」するとは限らない)」というコピーがなかなか良い。


ストーリー −allcinema−より抜粋
 ”ヤングアダルト小説のゴーストライターをしている37歳のバツイチ女性、メイビス・ゲイリー。都会でそれなりに華やかな一人暮らしをする彼女は、かつての光り輝いていた高校時代の気持ちを卒業できず、いつしか大きくなってしまった周囲とのギャップにも未だ無自覚なまま。そんなある日、高校時代の恋人バディから、赤ちゃんの誕生祝いパーティへの招待状が届く。それを見て衝動的に帰郷するメイビス。なんと彼女は、バディはいまでも運命の相手であり、再会すれば必ず自分のほうを向いてくれると信じていたのだった。”
 
 とにかく、サイテーにムカツク主人公メイビスを演じるシャーリーズ・セロンが圧巻。彼女は既にモンスターでオスカー受賞済み。一度受賞してしまうと、二度目は相当がんばらないと受賞できない傾向にあるので、今年のアカデミー賞にはノミネートすらされず。(ゴールデン・グローブ賞コメディ部門でノミネートされたけども)でも、誰が見ても評価されるべき熱演で、改めてファンになった。

 本作のジェイソン・ライトマン監督は、アイヴァン・ライトマン監督の実の息子。親の才能を引き継いでいるのか、過去3つの監督作は、全て好きだ。特に「マイレージ・マイライフ」はカナリの良作。(というか、主人公を自分と被せて見てしまう・・・。) そんなJライトマンの最新作も、テーマは「世間に置いて行かれる変われない人間」がテーマ。

 監督の、なかなか面白いインタビューがあった。

 ”メイビスが今でも当時の音楽を聴くのは、彼女の人生で一番意味のあった時期を取り戻したいという欲求の表れでもあるんだよ”

 なかなか痛いこと言いますなぁ。

 シナリオは全体的にもうちょっと練って工夫すべきだったんじゃないかと思う。でも物語のラストのオチシーンが良い。メイビスとマットの妹との会話の中でメイビスが「フッと腑に落ちる」のが見て取れるシーン、これにはシビれさせて頂いた。何気ない会話なんだけど、何かに気付くCセロンの様子がGOOD。シナリオの観点としても、あのシーンの配置タイミングは特に良かったと思った。結局、メイビスは、性格そのまま都会へ帰っていくけども、彼女は明らかに前進をしていると思うし、彼女のこの先はもっといい方向に行くような気がする。

 メイビスにとっての「いい方向」が、客観的に見て「幸せな人生へ向かう方向」かどうかはわからない。でも結局のところ、Going My Wayなのだね。(陳腐)



0 件のコメント:

コメントを投稿